保護者代表謝辞


 理事長様、学園長様の暖かいお言葉を拝聴し、改めて本学園に入学できたことを喜んでおります。

 小学生という小さな子供達にとって、周囲の多くの友人が遊んでいる中での受験勉強は、ある時は孤独で、長くつらいものでした。
親として心穏やかでいられない時もありましたが、晴れて本日の入学式を迎えられたことを思うと感慨深いものがあります。

 つい昨日まではまだほんの小さな子供だと思っていましたが、緊張した面持ちではありますが、初々しい制服姿を見ると成長の跡がうかがえて、親の目からはまぶしく映っています。

 学園の、「なりたい自分になる」という教育方針は、大学受験のための単なる通過点と見られがちな進学校において特異な存在だと思っています。
結果として希望する大学に入ってもらいたいと思いますが、それよりも、子供達のこの先長い人生を思うにつけ、この6年間でどのような自分になりたいかを見つけ、そうなる努力を行う過程で、自分の人生を有意義なものにできる人格を形成できたら、子供達にとって最高の宝物となるでしょう。

 六年間は長いようで短く、苦しいこと、楽しいことが色々あると思いますが、大人になって十年、二十年後に振り返ってみたとき、この学園で過ごした日々が自分にとってすばらしい季節であったと、心の底から思える時が過ごせれば親としてこのうえない喜びです。

 私達保護者は、家庭で精一杯子供達を支えてまいりますが、教職員の方々におかれましても、ここに集う四期八十三名の子供たち全員が、「須磨学園を選んで本当によかった」と思える学園生活が過せるよう、ご指導のほど心よりお願い申し上げます。




2007年4月7日 保護者代表 原 宣宏