理事長式辞
西 泰子

保護者の皆様、ご子女、ご子息のご入学をお祝し、申し上げます。
そして、新入生のみなさん、須磨学園中学校へのご入学、おめでとうございます。
私たちは、みなさんのご入学を心より歓迎しています。
桜の花が咲くよりも一足早く、入学していらっしやつた79名のみなさんが、
一日も早くあたらしい生活のペースとリズムをつくり
慣れられることを願っています。

みなさんはすでに知っておられることと思いますが
須磨学園は、他の学校と比べて、
少々厳しいところがある、
また、少々、「しんどい」、
先生が少し口うるさいと言われています。

また、
予め決められていることがら、
守らなければならないことがら
しなければならない課題が
いくつかあります。

これは、小学校にはなかったことです。

小学校と大きく違うところは、私たちの中学校には制服があります。
制服は、第一ボタンをきちんと留めて、シャツの裾をださないで
きちんと着なければならないという規則もあります。

私たちの学校は、土曜日も授業があります。
予習と復習は当たり前のこととされています。

さらに、日々の「筆写」、「タイムマネジメント」、
実験レポートなどの課題があります。

慣れるまでは、決して楽ではないと思われます。

新入生のみなさんは、それらを承知で、
この須磨学園中学校にくることを選ばれました。

別の選択もあったはずですが、
皆さんは、この須磨学園でこれからの六年間を過ごされることを選ばれました。

これからの六年間は、みなさんが少年少女から、大人になる大切な時期です。
この時期に、人格の大部分が形成されると言われています。

みなさんが受験の準備をしている期間、お家の生活はみなさんを中心として
まわっていたのではないでしょうか。

テーブルに座れば温かいご飯がでてくる。
塾が遅くなったときは、お父さんやお母さんがお迎えにきてくださる。
朝は、お母さんが起こしてくださる。

色々な人のあたたかい思いに支えられて、過ごしてきました。

これから、みなさんに期待することは、

自分で自分のことができる人になっていただくことです。
自分の頭を使って、考えることのできる人になっていただくことです。

そして、自分が「いい」と考えていることを、実行・実践することです。

みなさんがクリアしなければならないことは、必ずしも机の上では学べません。
また、必ずしも、「答え」がある問題ばかりではありません。

複雑でややこしい世界観、人と人との関係、
やる気と倫理観が大切。

将来大学に進み、「さらに深く学ぶ」ための準備期間です。

そして、それは同時に大人になって「社会の中でよりよく生きていくために」
必要とされる知識と価値を学び、力を育てる期間です。

私たちは

みなさんが「自分自身がこうありたいと思う自分になること」
・・・私たちはそのことを「to be my self,...」と呼んでいますが、・・・

自分の夢や目標に近づくためには、苦しいことも、つらいことも、嫌だと思わない。
それを乗り越えていこう、挑戦しようという、精神の持ち主だと見ています。

ですから、私たちの仕事は、みなさんをやさしく育み導くだけでなく、
時には叱咤激励しながら、皆さんが突き進む道を指し示し、
環境を整え、困難もよろこぴも共にしながら、成長していくことです。

ひたむきに努力を積み重ねてきた人にもたらされる深いよろこびと満足を、
みなさんに経験していただくことにあります。

六年先が見える人はあまり多くいません。

みなさんの前に広がる世界は広く、
皆さんが登る山は高く、
頂上に続く道は険しいかもしれません。
その山道をみんなで登っていきましょう。
そして、より遠くまで景色が見えます。

六年後のみなさんには、どういう景色が見えているのかを、楽しみにしています。

保建者のみなさま、
これからの須磨学園中学校の生活は、みなさまのご理解とご協力なくしては成り立ちません。
どうぞ、温かいご理解とご支援とご協力をお願いいたします。

大切な子どもさんを、六年間という長きにわたって
私ども須磨学園に託していただけることを感謝いたします。

と、同時にその責任の重さに身が引き締まる思いです。
わたくしたちは、ご子女、ご子息を全力でお育てし、
情熱をもって指導にあたらせていただくことを学園を代表し、ここでお約束いたします。

それでは、須磨学園中学校二期生のみなさん、元気に出発しましよう。
これからのみなさんの健闘と活躍を祈って、私の式辞とします。